2007年05月16日

移動

長らく放置してしまいましたが、こちらに続き書いています。
【おしらせの最新記事】
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2007年02月11日

天と地の守り人<第2部>

『天と地の守り人<第2部>』
上橋菜穂子
偕成社 (2007/01)


もう少し間を空けて、第二部と第三部は続けて読もうと思っていたのに、けっきょく二部だけ読んでしまいました。

第一作の再来のような、バルサとチャグム二人の旅。厳しい状況の中でもときどきふっと頬が緩んでしまう。
しかしやはり二人ともあの時とは同じではないということが随所で感じられる。少し淋しいようでもあるけれど、それぞれが辿ってきた道や、見てきたものがそうさせていることなのだなぁ。
あとがきで作者が、
 十年も書きついでいると、バルサもチャグムも、ただの作中人物ではなくなり、わたしにとっては、自分であり、自分ではない、不思議な人格になっていますから、ふたりの再会は、わたし自身にとっても、他人ごとではなかったのです。

と書いているけれど、きっと主人公たちが自分で動いて自分の人生を生きるようになっているのだろう。バルサやチャグムが、大きな歴史のうねりの中でどこに向うのか。どこに答えを見つけ出し、どう決着をつけるのか。
第三部が待ち遠しい。
(それにしても本当にあと一巻で大団円が迎えられるのだろうか)
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2007年02月10日

わが悲しき娼婦たちの思い出





満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝にしようと考えた。


衝撃的な文章から始まるこの物語は、川端康成の『眠れる美女』にインスパイアされて書かれたものらしい。
本書のはじめにはその中の一文が引用されているが―以下。

 たちの悪いいたづらはなさらないで下さいませよ、眠ってゐる女の子の口に指を入れようとなさつたりすることもいけませんよ、と宿の女は江口老人に念を押した。

なるほど。眠っている女の子の口に云々のくだり、確かに。しかしながら九十歳を迎えた主人公である老人(その年齢にして未だ新聞にコラムを書くことを仕事にしているという精力ぶり)は、うら若い娼婦である十四歳の乙女に本気で恋をしてしまう。九十にして得た初恋のようなひたむきさを持て余しながら、少女の本当の名すら知らず向かい合って会話することもない。いつも部屋で眠らされている彼女にデルガディーナと名づけ、唄を歌ってやり、起きたとき一番に目に入るようにとせっせと絵を飾る。
こういった部分は、『眠れる美女』とはだいぶ趣を異にするものではないだろうか。

それにしても、主人公にしろ、娼家の女将ローサ・カバルカスにしろ、この小説の老人たちは非常に元気だ。最後に主人公はこう語っている。

これで本当の私の人生がはじまった。私は百歳を迎えたあと、いつの日かこの上ない愛に恵まれて幸せな死を迎えることになるだろう。

生きることにも死ぬことにも、積極的で前向き。だから常に死の影を感じているとしても、それは悲しかったり淋しかったりやり切れなかったりすることではないのだろう。
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2007年02月06日

アクアポリスQ

『アクアポリスQ』
津原泰水
朝日新聞社(2006.1)



後でまた感想書くと思うけれど、とりあえず一言だけ。
で、サイトはどうしたんだ?
posted by エマ at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月04日

正しく時代に遅れるために





有栖川有栖という名をはじめて目にしたとき、どんな可愛らしい少女が書いているのだろうと思ったものでした。すぐに男性の作家だと知り、先入観ってこわいと感じたのだけれど。
実は小説のほうは読んだことがなく、新刊の棚にあったこのエッセイ集のタイトルが思い切りストライクだったもので手を出してみた。

たとえ時代遅れと呼ばれようとも、自分の好きなものを守り通すという姿勢。

今度はこの人の書いたミステリーを読んでみようと思った。
posted by エマ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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